塗装工事の素地調整とは?種類と工具・JIS規格の違いまで完全解説

query_builder 2025/05/06
著者:有限会社リフレ
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塗装工事を検討している方にとって、仕上がりの美しさや耐久性は最も気になるポイントではないでしょうか。実は、それらを大きく左右するのが「素地調整」で、塗料が正しく密着し、長持ちするために必要な下地の処理工程のことを指します。

 

素地調整が不十分である場合、すぐに塗膜が剥がれるなど、塗装不良につながります。実際、国土交通省の資料によると、塗装不良の原因のうち約45パーセントが下地処理不足によるものと報告されています。言い換えれば、正しい素地調整を行うことで工事のクオリティが確実に向上するということです。

 

この記事では、ケレンの種類やサンドブラストとの違い、2種ケレンの実作業内容、素地調整のチェックリストまで、具体的に解説します。費用や見積り時の注意点、塗料の密着性に直結する処理方法などもまとめました。

 

塗装工事を成功に導く鍵は、派手な塗料選びではなく、見えない部分の下地処理にあります。この記事を最後まで読むことで、後悔しない塗装工事の判断基準と、業者選びに失敗しないための視点が手に入ります。大切な住まいを長持ちさせたい方こそ、ぜひご覧ください。

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有限会社リフレは、外壁塗装や屋根塗装をはじめ、木製玄関扉の特殊塗装、防水工事、シーリングの打ち替えなど、幅広い塗装工事を手がけております。自社施工による高品質な仕上がりと適正価格で、お客様の大切な住まいを美しく保ちます。施工前の丁寧なご提案からアフターケアまで、一貫した対応を心がけております。お住まいの塗装に関するお悩みやご相談がございましたら、有限会社リフレまでお気軽にお問い合わせください。

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塗装工事における素地調整とは?初心者にもわかる基本と重要性

素地調整と下地処理の違いとは何か

 

塗装工事において「素地調整」と「下地処理」という言葉は非常によく使われますが、意味を混同しているケースが少なくありません。どちらも塗装前の重要な工程ですが、役割や目的は異なります。

 

素地調整とは、塗装を施す前の表面を適切な状態に整える作業を指します。具体的には、金属のさびを除去したり、古い塗膜を取り除いたり、油分や汚れを洗浄したりして、新しい塗料がしっかりと密着するように準備することです。一方で下地処理は、ひび割れや穴などの物理的な損傷を補修する作業を中心とした工程で、モルタルの補修やパテ埋め、シーリングなどが該当します。

 

この違いを明確に理解しておくことは、見積もりを比較検討する際にも非常に重要です。素地調整はその後の塗装の持続年数や仕上がりに大きく影響する工程でありながら、見積書に簡略化されて記載されがちです。実際に、「ケレン2種」などと記載されているだけでは、使用される工具の種類や工程の深さがわかりにくいため、内容の確認が不可欠です。

 

たとえば、同じケレンでも「2種ケレン」と「3種ケレン」では作業内容と効果に明確な差があります。さらに、ISO 8501-1の規格で定められている「Sa2 1/2」や「St3」といった表面清浄度のレベルに基づいた調整が行われているかどうかで、塗装後の耐久性にも違いが出ます。

 

このように、素地調整は下地処理とは異なり、塗料の性能を最大限に引き出すための下準備であり、非常に高度な知識と経験が求められる作業です。専門業者に依頼する際は、作業の中身まで明確に説明を受けることがトラブル防止にもつながります。

 

素地調整が必要とされる3つの明確な理由

 

素地調整が塗装工事において必須とされる理由は、大きく分けて三つあります。第一に、塗料の密着性を高めるためです。素地の表面にさびや粉塵、古い塗膜などが残っていると、新しい塗料がうまく付着せず、塗膜が浮いてしまったり、早期に剥離する原因になります。しっかりと素地調整が行われることで、表面が清浄かつ適度に粗くなり、塗料がしっかりと絡みつく状態になります。

 

第二に、塗装の仕上がりを美しく保つためです。表面に不陸がある状態で塗装を行うと、光の反射にムラが出たり、凹凸が目立ったりして、見た目のクオリティが大きく下がります。素地調整は表面をなだらかにするための工程でもあるため、最終的な仕上がりの美観にも直結する重要なステップです。

 

第三に、塗装の長期的な耐久性を確保するためです。素地調整をしっかり行うことで、外壁や鉄部などの腐食リスクを低減し、塗膜が本来持つ防水性や耐候性がしっかりと機能するようになります。特に外壁塗装では、雨風や紫外線にさらされる過酷な環境下での性能が求められるため、初期の素地調整の質が数年後の劣化速度にまで影響します。

 

素地調整の目的ごとに対応する作業内容

 

目的 対応する作業内容 主な使用機材 効果
密着性向上 サビ・粉塵・汚れの除去 電動工具、ブラスト 塗膜剥離を防ぎ、塗料の定着力を向上
美観の確保 表面の平滑化、不陸の除去 手工具、研磨パッド 光の反射が均一になり、見た目が向上
耐久性の維持 腐食の原因除去、防錆処理 サンドブラスト、ケレン棒 長期的な塗膜劣化を防ぎ、塗料の機能を発揮

 

このように、素地調整は見た目以上に塗装工事の成否を左右する根幹的な作業であることが分かります。手を抜くことで数年後に再施工が必要になり、結果的にコスト増につながるリスクもあるため、見積り時には必ずチェックしたい工程のひとつです。

素地調整の種類と規格を完全解説!ISOやJISに基づく分類

1種・2種・3種・4種ケレンの違いと対応部材 塗装工事における「ケレン」とは、塗装面に対して施す素地調整の一手法であり、日本産業規格(JIS)に準拠して1種から4種まで分類されています。ケレンの種別ごとに目的や対象部材が異なるため、施工内容を正しく理解することが非常に重要です。

 

1種ケレンは、通称「ブラスト処理」と呼ばれ、金属表面に対してサンドブラストやショットブラストなどで旧塗膜やさびを完全に除去し、白鋼面に近い状態まで仕上げる高精度の素地調整です。主に橋梁や造船といった重防食が求められる構造物に用いられます。

 

2種ケレンは、電動工具(グラインダーやディスクサンダー)などを使って、旧塗膜やさびを80%程度除去する処理です。一般的な鋼製建材や鉄骨の外壁塗装、戸建て住宅の鉄部などで多く使用されており、「二種ケレン」という表記が見積書にもよく登場します。

 

3種ケレンは、手工具やワイヤーブラシなどを用いて、軽度な浮きさびや汚れを取り除く軽微な素地調整です。メンテナンスや部分補修、予算を抑えた簡易施工に向いています。

 

4種ケレンは、洗浄や脱脂のみといった最低限の処理で、外壁塗装で塗膜の劣化が少ない場合や、再塗装までのインターバルが短い案件に適用されます。これらのケレン種別はJIS K 5970に準じた定義があり、実際の現場では素材の状態や環境要因、予算、求められる耐久年数に応じて使い分けられます。

 

各ケレン種別の比較

 

ケレン種別 主な施工方法 適用部材 旧塗膜除去率 対象工事例
1種 サンドブラスト 橋梁・造船鉄骨 95~100% 重防食、腐食リスクの高い構造物
2種 電動工具ケレン 鉄骨・鋼製外装材 約80% 戸建外壁、鉄部塗装
3種 手工具・ワイヤーブラシ 手すり・軽鉄部材 約50% メンテナンス補修
4種 洗浄・脱脂 塗膜劣化の少ない下地 10~30% 再塗装、外壁補修

 

この表を参考にすることで、各種ケレンの施工内容と適用範囲を明確に把握でき、見積もり時の適正判断にもつながります。素地調整の精度が仕上がりに直結する以上、安易なコストダウンのためにケレン種別を妥協することは避けたいものです。

 

ISO 8501-1/8503-1/ST2/SA2.5などの基準解説 日本のJIS規格に加え、国際的にはISO(国際標準化機構)の規格が素地調整において広く利用されています。特にISO 8501-1は、鋼材表面の清浄度に関する国際基準であり、Sa2、Sa2.5、Sa3などの等級で評価されます。例えば、Sa2.5は旧塗膜・さび・汚れのほとんどを完全に除去した状態を示し、防錆性能が最も高い仕上がりとなります。これは、日本の1種ケレン相当とされることが多く、公共工事や大規模改修などではSa2.5が標準指定されることもあります。

 

一方、ISO STシリーズ(ST2、ST3)は手工具や電動工具による処理レベルを示すもので、ST3はST2よりも深く研磨された状態を意味します。これらは日本でいうところの2種・3種ケレンに該当し、金属素地の状態に応じて使い分けられています。また、ISO 8503-1は、表面粗さの規格を定めたものであり、塗料の密着性を確保するために必要な「荒し(あらし)」処理の程度を評価する際に活用されます。

 

ISO規格を導入している現場では、素地調整の達成レベルを目視だけでなく、粗さ比較板や表面プロファイルゲージなどの専用ツールで計測し、客観的な基準に基づく品質管理が徹底されています。これは特に、塗膜の保証期間が10年以上に及ぶような高耐久仕様の塗装工事において欠かせない工程です。業者によっては、ISO準拠を明記して品質保証書を発行するケースもあり、発注者側もその点を意識して業者選定を行うことが推奨されます。

 

C種・G-Cなど現場で使われる特殊表記と対応方法 実際の工事現場や見積書、仕様書においては、「C種ケレン」「G-C」など、JISやISOに準拠していない独自の分類が使用されていることがあります。これらは現場慣習や企業内の内部ルールに基づいて使用されているため、正しい理解がないと誤解を招く恐れがあります。

 

たとえば、「C種ケレン」とは、さびの発生箇所や旧塗膜の浮き部分のみを対象に部分的に除去する作業を指すことが多く、JISでいうところの3種または4種ケレンに近い対応です。「G-C」は「グラインダーケレン-C種」の略とされ、電動工具による限定的な素地調整を意味する場合がありますが、その仕様や範囲は業者によって微妙に異なる場合もあります。

 

こうした独自表記が見積書や現場指示書に含まれている場合は、施工対象、使用工具、処理面積、対象部材、施工品質などを詳細に確認することが重要です。業者間で用語の認識に差異があったために、C種ケレンの名目で見積もられていた作業が、実際には最低限の洗浄作業のみだったというトラブルも報告されています。

 

専門用語や略称は便利である反面、曖昧な理解に基づいて判断してしまうと、施工品質に大きな差が生まれてしまう恐れがあります。したがって、発注者側としても見積書や仕様書を受け取った段階で不明瞭な用語があれば、積極的に業者へ説明を求め、施工前に合意を形成しておくことが、納得感のある工事につながります。素地調整のような見えにくい工程ほど、用語の意味を正確に把握することで、失敗のない塗装工事が実現できるのです。

素地調整の施工方法と使用工具!ブラスト処理とケレン作業を比較

サンドブラストとショットブラストの特徴と選び方

 

素地調整の現場では、表面処理の基本として「サンドブラスト」と「ショットブラスト」がよく用いられます。いずれもブラスト処理という点では共通していますが、使用する投射材(メディア)や処理目的、適応する部材に違いがあります。サンドブラストは、シリカ砂やガーネットといった比較的細かいメディアを高圧で吹きつけて表面を洗浄する方法です。主に錆や古い塗膜の除去、表面粗さの付与などを目的にしており、アルミや薄板など繊細な素材に対しても使用できます。一方、ショットブラストはスチールショットやグリットを用いた重量感のある処理で、鋼材や橋梁などの大面積・重厚な構造物に適しています。

 

両者の違いは、処理圧力・粉塵の発生量・施工スピードにも現れます。サンドブラストは粉塵量が多いため、作業環境には集塵機や防塵マスクの使用が必須で、施工エリアの確保が求められます。ショットブラストは粉塵が比較的少なく、再利用性のあるメディアを用いることで環境負荷を軽減できますが、設備コストが高めです。

 

現場でどちらを選ぶべきかは、施工対象の素材、表面粗さの規定(ISO 8503-1や8501-1)、工程コストなどを総合的に判断する必要があります。たとえば橋梁や鉄骨構造物などにはショットブラスト、住宅の外壁や屋根の塗装前処理にはサンドブラストが適するケースが多く見られます。

 

電動工具による2種ケレンの具体的な作業内容

 

2種ケレンは、電動工具を用いた機械的な表面処理方法の一つで、旧塗膜の除去や錆落とし、付着物の除去などを目的に施工されます。この工法では、主にディスクグラインダー、カップブラシ、サンダーなどが使用され、研削性能や作業性を考慮した工具の選定が重要になります。たとえば、広い面積にはグラインダー、小面積や細かい部分にはミニグラインダー、ブラシ型の先端工具などが使い分けられます。

 

作業においては、ケレン作業に求められる仕上がりグレード(例:ISO ST2やST3など)に応じて、研磨粒度や接触圧、回転速度などを細かく調整します。現場では作業員の技能差が施工品質に直結するため、施工前の技術訓練や仕上がり基準の明確化が重要です。また、騒音や火花の発生を抑えるための防音対策や防火措置も求められます。

 

特に重要なのが下地の状態に応じた処理の可否判断です。錆の進行度が深刻な場合や旧塗膜の剥離が進んでいるケースでは、単純な2種ケレンでは対応できず、1種ケレンやブラスト処理への切り替えが推奨されることもあります。そのため、作業前の目視検査や磁気厚さ計を使った塗膜厚の測定が実施されることもあります。

 

2種ケレンは、コストと効率性のバランスに優れる一方で、機械的研削による下地の過剰除去リスクにも注意が必要です。電動工具の扱いに習熟している業者に依頼することで、塗装前処理の精度を確保し、塗膜の密着性と耐久性を大きく向上させることが可能になります。

 

素地調整で使われる工具と施工時の注意点

 

素地調整では、現場状況や対象部材の状態に応じてさまざまな工具が使い分けられています。たとえば、ケレン作業では手作業の工具(スクレーパー、ワイヤーブラシ)、電動工具(ディスクグラインダー、サンダー)、エア工具(ニードルスケーラーなど)が活用されます。これらの工具を適切に選定・使用することで、表面の錆や汚れを除去し、塗装の密着性を高める下地が整えられます。

 

以下の表に、主要な素地調整用工具の分類と使用目的をまとめました。

 

工具名 種類 主な使用目的 適用素材 特記事項
ワイヤーブラシ 手動工具 軽度な錆・汚れの除去 金属、木部 曲面や細部に最適
スクレーパー 手動工具 塗膜の剥がれ部分の削り取り 各種基材 塗膜下の浮き部分に使用
ディスクグラインダー 電動工具 錆・旧塗膜の研削、表面粗し 金属、コンクリート 回転速度に注意が必要
サンダー 電動工具 表面平滑化、軽度な除去 木部、外壁 粒度変更で仕上がり調整可
ニードルスケーラー エア工具 厚い錆・スケールの剥離 鉄鋼部材 騒音が大きく防音対策必須

 

工具の選定にあたっては、対象面の素材、形状、錆や旧塗膜の状態、施工範囲などを考慮する必要があります。また、長時間使用する工具には振動軽減機構の有無も重視すべきです。安全面においても、防塵マスク・防護メガネ・手袋の装着が基本であり、火花や粉塵の飛散を抑えるための養生・遮蔽も欠かせません。

 

素地調整の精度がその後の塗装寿命や施工コストに直結する以上、工具選定と取り扱いの正確さは、見落としてはならない極めて重要な要素といえるでしょう。信頼できる業者はこれらの工程とツールを熟知しており、現場ごとに最適な方法を柔軟に選択しています。信頼性の高い施工を求めるなら、作業実績や使用機材の開示などを確認することも有効です。

塗装工事前に確認すべき素地調整チェックリスト

見積書・契約書に「素地調整」の明記があるか

 

塗装工事において、素地調整は塗料の性能を最大限に発揮させるために欠かせない工程ですが、その重要性にもかかわらず、見積書や契約書にその記載がない、あるいは不明確な表現になっているケースが少なくありません。素地調整が明記されていないことで、後々のトラブルや施工不良、想定外の追加料金などにつながることがあります。

 

まずチェックすべきなのは、見積書における「ケレン」や「下地処理」、「素地調整」などの明示です。とくにJISやISOに準拠したケレン種別(1種、2種など)が記載されているかは重要です。また「ケレン一式」「塗装前処理を含む」といったあいまいな記載では、実際の施工範囲や方法が不透明となり、現場判断で最低限の処理しかされない可能性もあるため注意が必要です。

 

記載位置は一般的に「工事明細欄」または「別紙仕様書」に記されていることが多いため、内容を細かく確認し、不明点があれば着工前に質問をしておきましょう。確認すべき観点は、施工方法(ブラストか手工具か)、作業範囲(屋根や鉄部、外壁など)、処理内容(さびの除去や表面荒しなど)がどの程度含まれているかです。

 

実際の見積書に記載されている文例

 

記載例文(見積書・契約書) 内容の明確性 指摘すべき点
「素地調整を2種ケレンにて実施」 高い JIS準拠で明確な指定
「下地処理を含む」 低い 方法・範囲が不明瞭
「ブラスト処理による表面荒し」 高い 工法まで明記されている
「塗装前処理一式」 非常に低い 一式表記はトラブルの原因

 

これらを踏まえ、契約書段階では、第三者の立場で内容を精査してくれる施工管理技士や建築士が同行できる場合は、専門家の目を通すことで安心感が増します。

 

見積り時に必ず聞くべき質問項目

 

塗装工事の見積りを依頼する際に、施主側が明確に聞くべき質問はいくつかありますが、特に素地調整に関連するものとしては、「どのケレン種が採用されるか」「どの部位にどこまで素地調整が及ぶか」「塗料と下地との密着性は考慮されているか」の3点が必須です。

 

まず「ケレン種の指定」は最重要項目です。素地調整の質は、使用するケレン方法により大きく左右されます。たとえば「2種ケレン」はサビを部分的に除去し、既存の塗膜を一部活かす方法で、コストパフォーマンスに優れますが、劣化が進んだ鉄部には「1種ケレン」や「ブラスト処理」が必要になることもあります。ケレンの種別が不明なまま契約を進めてしまうと、工事の品質に重大な影響を及ぼす恐れがあります。

 

次に「素地調整の範囲」について明確にする必要があります。屋根・外壁・鉄部のどこにどの程度の処理が行われるのか、範囲と深さを質問し、施工範囲が過小でないかを確認することが重要です。

 

また、「塗料との相性」も見落とされがちなポイントです。下地と塗料の相性を間違えると、塗膜の浮き・剥がれなどの不具合を招くことがあります。たとえば、エポキシ系塗料を用いる場合には、素地が適切に粗されていないと、密着性が大きく低下します。

 

最低限確認すべき3つの質問

 

  1. 使用されるケレン種別は何か?
  2. 素地調整はどの範囲まで対応されるのか?
  3. 使用する塗料と下地の相性・密着性についてどのような確認をしているか?

 

これらの質問を事前にすることで、業者の技術力や誠実さも見えてくるため、施工前のトラブル予防につながります。

まとめ

塗装工事において「素地調整」は、見た目や仕上がりの美しさを超えて、塗膜の密着性や耐久性、さらには塗料の効果を最大限に引き出すための土台となる非常に重要な工程です。下地の処理を怠ると、どれだけ高価な塗料を使っても数年以内に剥がれや膨れといったトラブルが発生するリスクが高まり、結果として再施工にかかる費用が想定以上に膨らむ恐れがあります。

 

今回の記事では、JIS規格に基づく1種から4種のケレン、国際規格ISO 8501や8503に準拠した素地調整基準の考え方、また実際の施工現場で使用されるサンドブラストや電動工具の違いについても詳しく解説しました。さらに、見積書や契約書のチェックポイントや、施工前に確認すべき具体的な質問事項、表面劣化の診断方法も網羅しています。

 

実際、塗装トラブルの多くが「下地調整不足」に起因することが調査済みであり、信頼できる業者を選ぶ際に、素地調整の記載有無や説明の丁寧さは極めて重要な判断材料になります。つまり、単なる工程の一部と捉えがちな素地調整が、施工品質全体を左右する「最重要工程」であることを理解しなければなりません。

 

塗装工事の成功は、見える部分だけでなく、見えない処理工程をどれだけ丁寧に行うかにかかっています。後悔のない工事を実現するためにも、本記事で紹介した素地調整の基礎知識と実践的なチェックポイントを活用し、納得のいく選択をしていただければ幸いです。

 

高品質な塗装工事で住まいを守る - 有限会社リフレ

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よくある質問

Q. 素地調整の種類によって塗装工事の費用はどれくらい変わるのですか?
A. 素地調整の種類によって、1平方メートルあたりの施工単価は大きく異なります。例えば、1種ケレンでは2800円から3500円、2種ケレンでは1800円から2500円程度、3種ケレンでは1000円前後が一般的な相場です。処理の精度が高いほど塗料の密着性が向上し、美観と耐久性に大きな差が出ます。見積書には作業種別が明記されているか必ず確認しましょう。

 

Q. 塗装工事で素地調整を省略すると、どんなトラブルが起きるのですか?
A. 素地調整を省略すると、塗膜の剥がれや浮き、ひび割れが早期に発生するリスクがあります。さびや汚れが残ったまま塗装すると塗料本来の性能が発揮されず、追加補修に10万円から30万円の出費が発生することもあります。

 

Q. 見積書に「素地調整」の記載がない場合はどうすればよいですか?
A. 見積書に素地調整やケレンの文言がない場合、作業が省略されている可能性があります。記載されるべき表現には「2種ケレンを実施」や「サンドブラスト処理含む」などがあります。作業内容が明確でない場合は、施工業者に必ず説明を求めましょう。誤解やトラブルを防ぐためにも契約書の文面にも注目してください。

 

Q. 素地調整の有無で塗装の持続年数はどれくらい違いますか?
A. 適切に素地調整を行った場合、塗装の持続年数は未処理の場合と比べて5年から10年長持ちするとされています。たとえば、ブラスト処理を施してから高性能塗料を塗布した場合、15年以上の耐用実績があるというデータもあります。外壁塗装や鉄部塗装では、素地調整が長期的なコストパフォーマンスを左右する重要な工程です。

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